Spyder studioはモニターキャリブレーターSpyder4Eliteと、プリントプロファイル作成SpyderPrint、更に撮影時に使用できるSpyderCubeの3点セットで、写真の様なアルミケースに入っています。
個別にもお買い上げ可能ですが、どうせ購入をお考えでしたら、初めからSpyderシリーズでも最高性能を発揮できる、セットのSpyder studioをお勧めします。
モニターキャリブレーターSpyder4Eliteに関しては、下位商品にSpyder4Express、Spyder4Proという2機種があります。この2つ、価格も少し安いのですが、業務用には性能に不満があり、お勧め出来ません。やはり最上位のSpyder4Eliteをオススメします。
また、Spyder4EliteとSpyderPrintをそれぞれ単体でご購入しますと、セット購入に較べ¥2,100高くなり、アルミケースもつきませんので、現在プリンターをお持ちでない方も、ご購入予定がおありのようであれば、セットでのご購入をご検討下さい。
このツールは、カメラ--パソコン--ソフト--モニター--プリンターに至る一連の色管理を行う為に必ず必要な機器です。Spyderシリーズは他社製品からするとかなり安価ですが、性能は全く劣ってはいませんので安心してお使いいただけます。
実は当社(㈱石王)がこれをお勧めしますのは、特に写真プリンターをお持ちのプロの方に対してです、などと申し上げると、当然過ぎるほどに当然ですね。なにせプリンターをお持ちでなければプリンターキャリブレーターなぞは宝の持ち腐れですから。
ですが、プリンタ持ちの方にキャリブレーターを勧める当社の本意は、プリンタキャリブレーションを「本当に」使いこなしましょうという提言であります。Spyderプリンターキャリブレーションを上手に使用すれば他と違った貴店独自の、目の覚めるようなプリント色調を出す事が可能なのです。これはプリンターをお仕着せのデフォルト状態で使っているだけでは到達し得ないプリント品質ですし、デモするとみなさん驚かれるほどの画質向上が見られます。
この過程が貴店の他店差別化や、顧客満足度の観点からも、非常に重要、と当社では考えるのです。
キャリブレーターとは、単に色調の統一のためだけに使用するものではない、というのがSpyderを研究した当社の結論です。当社の提案は、Spyderを一歩すすめた使用方法で、自分の写真の味付けに使うという方向なのです。
もちろん画像処理ソフトでも一点づつ色調整は出来ますが、視力に依存している点が限界なのと、全画像(カット)での色調の統一性に欠けるきらいがあります。このSpyderという測定器で色をデジタル情報として物理的、数値的に決めてしまい、プリンターメーカーお仕着せのICCプリントプロファイルからも決別し、ご自分のプリントの「味」を自分で決めるのです。これこそがプロ写真の名に値します。この作業をモニターとプリントの両方で行うわけですが、大げさに言えばこのキャリブレーションの工程そのものが、写真業・撮影業の本質であるべきです。
また、キャリブレーションの頻度としては、モニターは月1回が目安です。しかし、PCにまつわるパーツを交換した際は、新規のモニターキャリブレーションが必要です。パーツ交換とは例えば、ビデオカード、液晶ディスプレイ、プリンタのペーパー種類交換等(写真用紙→高彩度用紙へ差し替えるときなど)を含みます。こうした時はプロファイルは個別に作る必要があります。
「キャリブレーターなんてたまに使うだけだからレンタルでいいんだ」というのは、通用しません。ご自分のキャリブレーターがぜひ必要です。自分のツールを持っていないなんて、PCを借り物で使用する発想といまや同じです。
なお、当社では、画像処理専用PCの組み立て~納品も行っております。デジカメを除いた、デジタル工程におけるすべてのデバイス提示と、台紙にまで至る商業写真のすべての工程を、一元的に提案、納品可能な業者です。
Spyderの件に話を戻しますと、アメリカ本国のウェブサイトなどでは良いことばかり細かく書いてありますが、実際にこの道具を使って希望の性能を引き出すのは簡単な作業ではありません。当社では納品後、クライアントの方に何回も一緒に使用方法を練習してもらっております。そうでないとお買いになっても、ただ置いてあるだけとなりやすいのです。
SpyderStudio価格¥72,000(税抜き)です。少し前までは10万円を越えていたSpyderStudioですが、数回のモデルチェンジを経て安くなり、かつ性能は向上しております。また、モニターとプリンターのキャリブレーターセットは、今でも他社では35万円くらいしてますので、相対的にSpyderの安価が際立ちます。是非ご活用下さい。
単体価格¥31,400(税抜き)
新設計の大型カラーセンサーを採用した新型モニターキャリブレーションです。
ガンマは0.5~3.0まで、色温度は3000k~13000kまでターゲット設定が出来ます。
色彩計での正確な計測機能、StudioMatchで複数モニターのマッチング機能、キャリブレーション後の結果分析ツール等が標準装備され、厳しいプロ写真、特にコマーシャル分野の写真の要求に応えております。
過去数回のモデルチェンジを経ている同製品ですが、今回の新型Spyder4 Eliteは湿度の高い日本に対し、カビの発生による精度劣化がなりにくくなる機能が付きました。それでいて価格は前モデルのそれと据え置きなので非常に手に入れやすいデバイスです。
MacでもWinでも使用可能。ディスプレイは液晶タイプはもちろんのこと、ブラウン管タイプでも使えます。また、ノートPCやiMacといった、ディスプレイ一体型PCに対しても使用可能です。ただし、iPadなどのタブレット端末にはほぼ使えないとお考え下さい。まぁ用途が違うことが多いので、使えなくとも不便はないと思います。
モニターは写真家にとってネガ時代のライトビュアーといえます。正確な色表現なしで作業は不可能です。
Spyder4なら、いまお使いのディスプレイの画質も向上させます。単に色を合わせるだけではありません。というよりも、色を正確にモニター上に出させるためには、モニターの画質向上も併せて実施しないと片手落ちになってしまうのです。あまり語られることはありませんが、これがモニターキャリブレーションの原理です。
尚パソコンのビデオカードはデジタル出力が付いているものが望ましいです(DVI規格)。アナログ端子でもキャリブレーションは可能ですが、色数が少なく精確な測定の観点からは今ひとつの感が否めません。また、モニターの接続がHDMI規格や、USBを介した方式の場合、Spyderは使えませんのでご了承下さい(簡単な接続方式は高度な用途には向かないものなのです)。
また、もう一歩進んで申し上げると、モニターキャリブレーションと同時に、本格的なフォトプリンターと、プリンターキャリブレーションを併用していただいきたい。プロなら特に。外部のプリント業者にデーターのみ提供している場合が多かろうと推測しますが、プリント作業まで行えば色の狂いや自分の写真の欠点も解りやすいので、なるべくご自分でプリントを行うことを推奨します。
ただ、インクジェットプリンターではプロ用といえども解像度が低く、かなりの画像情報が削られて出力されてしまいます。粒子で画質を担保するインクジェットという方式は、どこまで粒子が細かくなっても、畢竟は「絵」の出力装置です。当社といたしましては最新のプロ用昇華型プリンターをお勧めします。昇華型なら粒子感はゼロで、階調もなめらかプリント。硬い光もやわらかく出ます。プリントしたものを精度の高いスキャナーでスキャンしても印画紙出力より良い結果が出ています。
ということで、プリンターキャリブレーターを次に紹介します。
モニターキャリブレーションの次に大事なのがプリンターのキャリブレーションです。
モニターの色が精確でないとプリンターの出力が困難になりますが、プリンターのキャリブレーションも良いプリント出力にはかかせません。ここでのプロファイル作りが最大のポイントになります。
大幅に改善されたストリップ方式の測色器と、使いやすいソフトウェアが威力を発揮し、ペーパーごとに利用者のお好みの色味を付けて、用紙の無駄を省いたプリント専用プロファイルが作れます。
ノウハウが一番効果を発揮する部分です。一千万以上するミニラボ機に負けないどころか、それ以上のプリント結果を出している”秘密兵器”です。
単体価格¥45,000(税抜き)
キャリブレーションで大切な事は「デバイスの足並みを揃えること」です。すなわちそれは以下のことになります。
デジタルカメラの、ご使用状況に合わせた正確な設定(ホワイトバランスや露出など)、(撮影スタジオであれば)カラーメーターでの照明の色計測、パソコンの用途別の適正な設計(ハード)、正確なモニタープロファイルの作成(モニターキャリブレーション)、画像処理ソフトの基本設定、パソコン周りの照明環境見直し、自分の理想のプリントプロファイル作成(プリンターキャリブレーション)…
こういったことがシームレスに実現・稼動できていること。正しい思想の元、効果的なツールを正しく使用して、色環境を統一すること。これらがそろってはじめて本当の意味での「キャリブレーション」システムと言えます。キャリブレーターとは、それを達成するための道具にすぎません。
上記のポイントは、撮影(入力)→プリント(出力)まで、一連のデバイスを「正しい色管理」のコンセプトの元、一貫して揃って底上げしてやらないと、最終プロダクトがうまくいかないという点です。言い換えれば、最終プロダクトの質の向上を目標に、そこから工程を逆算する過程、といってもいいかもしれません。
液晶ディスプレイを高価なものに買い換えた(だけ)といった、「部分最適」(だけ)ではなく、「全体最適」の達成が、プロのキャリブレーションには一番重要なのです。
どれか一つが欠けても良いものになりません、ここに他店との差を付ける重要なポイントがあります。
この一連のカラーマネジメント作業は、文章で簡単に書けるほど単純なものではありません。
ご自分のデジタルノウハウを確立するために、㈱石王にご相談下さい。
株式会社 石王(いしおう) 電話022-229-0581 年中無休です。
SpyderCheckr
撮影時にホワイトバランスを取ったり、カラーキャリブレーションを取る為に通常初めに撮影しておきます。
48色のカラーパッチとソフトにより簡単に調整出来、カスタマイズも出来ます。
裏面はグレーのターゲットになっており便利です。
¥10,000(税抜き)